
コッツウォルズの庭にあこがれて、写真集を眺めてはため息をついていた。
3階建てマンションの狭いベランダでは、バラは育たない。暑すぎてラベンダーも枯れてしまう。
やっぱり地面の上で生活したいよなー。ガーデニングしたい!
コロナ禍の影響で、その願いが思いがけずかなうことになりました。
2021年8月、埼玉県川越市から長野県長野市に移住したのです。
一戸建ての賃貸は、古い物件だったけど、3m×15mほどの庭がありました。
南向きです。しかも庭の南側は空き地、つまり、お日様当たり放題ひたすら雑草だらけの庭を眺めて、よし、イングリッシュガーデンにしてやろうじゃないかと思いましたのさ。
暑い8月のさなか、最初の一歩は、草刈りさまから。
道具なんて何もありません。ええっと、シャベルが2つ。だけ。
地元の友人に教えてもらった金物屋さんに行きました。
庭が草ぼうぼうなので、草取りしたいんです。それと畑もちょっと作りたい。
(おいおい、すでにイングリッシュガーデンから外れてきてねぇかい?)
だってほら、そこに地面があるのだから!
金物屋のあんちゃんは、私を一瞬じろっと眺めて、
「草刈りカマにもいろいろあるから自分の手に合うのを選んでみて。ああ、その前に草の刈り方教えてあげるから、こっち来て」
街路樹下の雑草をさっさと刈りながら、「こうやると根っこから取れるから」と実演してくださいました。ありがとー、さすがプロだねー。
私はカマと、クワと、スコップを購入して雑草家に戻りました。人生初カマ、人生初クワ。
くわぁっくわぁっくわぁ。

始原の庭
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